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◆企業から見た新港地区の現状と課題
中城湾新港地区協議会
会長 名護宏雄
この海域は、本島の南部地域や北部地域との物流拠点に当たり、遠くはヤンバル地域から近辺離島まで、物資積出港として古 くから賑わった港でもあります。また、泡瀬漁港や南風原漁港は、豊な漁場を背景に現在も新鮮なマグロやグルクンなど大量の魚が陸揚げされ、セリ市も開かれ 活気を呈しています。特に、泡瀬漁港内にある販売店「パヤオ」は、新鮮な海産物の販売と獲り立ての海鮮料理で人気があり、中部の隠れた観光スポットにも なっています。
地区協議会は平成5年に第1期の分譲で立地した企業を中心に、会員相互の融和、情報交換、地域の発展を目的に発足した組織で、約70社の企業で構成されて います。具体的活動は行政との意見交換や合同のクリーン作戦、職場対抗のハーリーやグランドゴルフ大会を開催しています。
基本計画に位置づけられた、流通加工港湾の趣旨に沿った事業を担って、建築用の鉄筋等や農業用肥料、家畜用飼料を製造し県内外や海外に出荷実績のある企業 も出て来ました。最近はパンや泡盛を製造し中部地域へ供給する企業も立地し、作業服中心の姿から女性や若者も増え、地域の雰囲気も明るくカラフルになって きています。
新港地区への企業立地の状況は経済変化による出入りも激しく、分譲開始の初期には食品製造関連や金属加工の企業が目立っていましたが、最近ではペットボトルや発泡スチロール等のリサイクル関連企業が増えてきています。
第3セクターの(株)トロピカルテクノセンターが情報サービス関連の、企業誘致の呼び水的役割を果たしてきまし たが、IT産業高度化の拠点の構築を目指す「沖縄IT津梁パーク」の進出が決定し、日本で唯一の特別自由貿易地域への企業誘致促進にも貢献できるもの思わ れます。また、レンタル工場内のベンチャー企業にはユニークな製品を製造し、海外からの注文もあり将来性が期待された会社も出てきました。さらに、頭脳立 地法に基づく沖縄地域集積促進計画にも位置づけられ、沖縄県工業技術センターや健康バイオ関連の研究施設も立地し産・官・学が揃って、企業進出の魅力にも なっています。
この地域は、「沖縄国際物流戦略チームの提言」(平成20年2月)でも沖縄の国際物流戦略地域に位置づけられ、港湾施設の整備、港湾サービス機能の充実に向けた社会実験の、取り組みも計画されています。
今回の社会実験で、既に供用開始されている西埠頭、平成22年供用開始される東埠頭への定期船就航や、遅れている上屋倉庫の建設等インフラ整備の促進が、「未来を運ぶ港づくり」に繋がることを期待しています。

掲載:「港湾」 第85巻 5号 平成20年5月号 社団法人 日本港湾協会
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