ITに関するアンケート調査の結果をたびたび目にする。先日も県内中小企業経営者の意識調査の結果が、マスコミに報道されていた。経済状況が厳しい中で導 入したが、十分活用していない企業もあり、投資意欲、活用効果への期待も50%に満たない。講習会や講演会が県内各地で開催されている割に、現場が盛り上 がらない。県内企業への普及、促進には、わが業界の一段の努力と力の発揮が必要である。
技術の発展、市場の変化の激しい業界に長く身を置き、組織改革、自己否定の癖で、会社の仕組みや方針もころころ変わることがある。環境問題 、リサイクルへの対応も兼ね、パソコンをネットワーク化し一人一台を配 置、ペーパーレスの徹底をめざした。システムは毎年更新ではなく、むしろ破壊に近い改革でなければ時代に後れを取る。
タイムカードを廃止し、キーボードでタイムカードの役割ができるようにして一年になる。社員の出勤状況は、インターネットのWEB上で確認できるので、東京でも 海外出張でも平気である。給与の担当者は本店・ 支店に出かけなくても、「申請書や押し忘れのチェックはお済みですか」のメールで済む。残業時間の計算、年休の管理も自動化され、すぐ給与計算 ができる。計算結果の明細書はメールで各個人に送られ、必要な人だけプ リントし持ち帰ればよい。データは経理システム、銀行振り込みの指示書 にも連動しデータの再入力はいらない。
県内でのIT普及の進展のためには自社活用の実例紹介、新分野での有効活用の促進、それぞれの業界に見合ったシステム開発と実用化、それを受け入れ実践できる社員の育成が重要となる。
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