採用試験の面接時に「東京に営業所を出す考えはないですか」との質問を 時々、受ける。
「インターネットの時代は東京よりも、沖縄がチャンスだよ」と答えている。 サミット首脳会談、グスク群の世界遺産登録等、国内外で注目された割には、 まだ意識のなかに東京中心の考えが残っている。
高校卒業後、インターネットのない時代、秋田にいた。 家庭教師先のお母さんから「日本語が上手ですね、いつ覚えたのですか。 小笠原の近くですよね」とよく聞かれた。沖縄の知識、情報が乏しい時代。 新聞、TV、ラジオの報道は、年に二、三回程度。位置、歴史、文化を 「方言まんちゃー」で一生懸命説明した。
当時は祖国復帰運動盛んな時だから、ウチナーンチュは皆、おなじ心境であっ た。最近は政治、文化、スポーツ各分野で注目され、全国のマスコミにも連日 取り上げられ、うらやましがられる。劣等感を払拭し、自信と誇りに変わって きた。本土からの観光客も順調に増加し実績もできた。修学旅行、冬場のスポ ーツ合宿、高齢者のウエルネス等、内容を充実すれば今後も発展できる。
去年の暮れ、県台湾事務所の職員との意見交換で「リゾート地としての魅力 は最高、世界のどこにもない。ハワイは歴史、文化の面で沖縄に勝てない。大 きなセールスポイントだ」と言った。交通費、規制緩和、人材育成等、解決す べき課題をクリアすれば、国際文化観光都市沖縄も有望とのこと。 インターネットの時代、ベストワンよりオンリーワンが大事。自然環境、歴史、 文化すべてを、東南アジアのオンリーワンにできれば、本土、韓国、中国、タ イから観光客が続々押し寄せてくる。
「東洋のハワイ」も夢ではない。各産業、特に観光産業、亜熱帯農業、IT産業 の活性化で、二十一世紀の沖縄に期待したい。
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