中城湾新港地区協議会 この海域は、本島の南部地域や北部地域との物流拠点に当たり、遠くはヤンバル地域から近辺離島まで、物資積出港として古 くから賑わった港でもあります。また、泡瀬漁港や南風原漁港は、豊な漁場を背景に現在も新鮮なマグロやグルクンなど大量の魚が陸揚げされ、セリ市も開かれ 活気を呈しています。特に、泡瀬漁港内にある販売店「パヤオ」は、新鮮な海産物の販売と獲り立ての海鮮料理で人気があり、中部の隠れた観光スポットにも なっています。 第3セクターの(株)トロピカルテクノセンターが情報サービス関連の、企業誘致の呼び水的役割を果たしてきまし たが、IT産業高度化の拠点の構築を目指す「沖縄IT津梁パーク」の進出が決定し、日本で唯一の特別自由貿易地域への企業誘致促進にも貢献できるもの思わ れます。また、レンタル工場内のベンチャー企業にはユニークな製品を製造し、海外からの注文もあり将来性が期待された会社も出てきました。さらに、頭脳立 地法に基づく沖縄地域集積促進計画にも位置づけられ、沖縄県工業技術センターや健康バイオ関連の研究施設も立地し産・官・学が揃って、企業進出の魅力にも なっています。 この地域は、「沖縄国際物流戦略チームの提言」(平成20年2月)でも沖縄の国際物流戦略地域に位置づけられ、港湾施設の整備、港湾サービス機能の充実に向けた社会実験の、取り組みも計画されています。 今回の社会実験で、既に供用開始されている西埠頭、平成22年供用開始される東埠頭への定期船就航や、遅れている上屋倉庫の建設等インフラ整備の促進が、「未来を運ぶ港づくり」に繋がることを期待しています。 掲載:「港湾」 第85巻 5号 平成20年5月号 社団法人 日本港湾協会 |